ドレスアップの有名店・OLIVE
「運命の出会いでした」
BBSホイールのオーナーに話を聞く当サイトの連載企画【最高のお気に入り・私のBBS遍歴】。
その2回目に登場したオーナー新垣さんが“運命”と語る人物。それが、東京都武蔵村山市にあるカスタムプロショップ「OLIVE」の代表・和田佳久さんだ。
ノーマルの良さを活かしたシンプルな装いながら、随所にこだわりを散りばめ、一目では見えない部分に職人技を光らせる和田さんのドレスアップカー。
新垣さんだけじゃない、同店に通うお客さんすべてが惚れ込むその手腕は、店舗に飾られたトロフィーの数が物語っている。
そんな和田さんが手がけるクルマに欠かせないのがBBSホイールの存在。“足元には必ずBBSホイール”が和田さんのポリシーだ。
ここからはプロショップOLIVEの軌跡と、和田さんが惹かれたBBSの魅力について話を聞いた。
ホテルマンからプロショップの代表になるまで
いまでこそ凄腕カービルダーとして多くのユーザーに支持されるOLIVE和田さんだが、そのキャリアは一風変わった道を辿っている。
元々クルマ好きが高じて工業高校へ進んだ和田さんだが、当時やっていた飲食業のアルバイトを経て、次第にそちらの世界に興味を持つように。卒業後は観光系の専門学校に進み、本格的に飲食や接客のスキルを学び始めた。
「最初のキャリアはホテルマンでした。でも1年足らずで辞めてしまって」
そのときにやりたいことをやる精神で突き進んできた青年時代。新たな道を模索するなか、ふと目に飛び込んできたのは新聞の折り込みチラシにあった一文だ。
“経験不問!クルマ好きなら大歓迎!”
和田さんがクルマ業界に進むことを決意した瞬間である。
ナットの締め方からコツコツと
当時入社したのは東京都武蔵村山市にあったATS-BM。カスタムで有名なショップだ。最初は補佐からコツコツと。ホイールナットの締め方も分からなかった入社時だが、2年目には店長を任されるほどになっていた。
そしてATS-BMに入社して10余年。
走り屋カルチャー、ミニバンの隆盛、VIPカーの台頭など、さまざまなトレンドが生まれるなか、斬新で個性的なカスタムカーを手掛けてきた和田さん。年齢としてはちょうど脂も乗ってきた30歳だが、それは同時に将来のことを考える転機でもあった。
そんな当時の和田さんが担当した1台が、巡りめぐってひとりのお客さんの元に。気になる方はこちらをチェック!
やりたいことをやった結果生まれた「OLIVE」
「このまま進むか、別の業界に行くか」。30歳を機に頭に浮かぶ2つの選択肢。しかし、とある人物から新たな道が指し示された。
「当時の社長からふと“ひとりでやってみれば?” って言われたんですよ。考えたこともなかったもので、そういう道もあるのか……と」
道がひらけてからは早かった。自分のお店を持つべく場所を探し、運良く今のガレージが見つかって──トントン拍子で事が進む。
そうしてできたのが「OLIVE」だ。お店のコンセプトは? の質問に「最初は何にもなかったですね。1年続けばいいぐらいの気持ちで始めましたから(笑)」と和田さん。
それから約20年。がむしゃらに突き進んできた経験とそのやり方は、店舗運営のみならず顧客との強固な信頼関係を築く基盤に。前職からのお客さんはもちろん、その口コミで新たに来店する人々も少なくない。