王道からハズす嗜好は父親の影響
「レア車に乗りたいんです」
坂田さんが乗ってきたのはBMW M4クーペ EDITION HERITAGE。2020年に発売され、日本には30台しかない限定車である。その足元にはゴールドカラーのBBS RE-V7だ。
「人気モデルとは違う、独自の魅力を持つクルマが好きですね。クルマの好みに関しては父の影響を受けているかもしれません」
坂田さんが“父親のクルマ”として最初に意識したのはフォードのレーザーだった。「レーザーを選ぶなら、ベース車であるマツダのファミリアでも良くないか?」とふと思ったという。
次に購入したのは日産プリメーラ(P10)。これも「スカイラインやローレルじゃダメなの?」と感じた。欧州車の雰囲気が好みの父親が行き着いたのが、実際の欧州車であるフォルクスワーゲンだ。しかし、ここでも王道のゴルフを外し、ヴェントを選ぶ。
![画像: 坂田さんの父親が所有していたフォルクスワーゲン・ヴェント。足元にはBBSホイール](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/07e86195e7f97a3a98f76a4f6486f4d60d930f5d.jpg)
坂田さんの父親が所有していたフォルクスワーゲン・ヴェント。足元にはBBSホイール
絶妙に王道を外してきた父親のクルマ選び。しかし、今となっては坂田さん自身も、その影響を強く感じている。
「私がはじめに買ったクルマもフォルクスワーゲンのポロとボーラで、王道のゴルフには行きませんでした」
その後アウディなどを経てBMWにたどり着いたが、エントリーモデルの3シリーズではなく、135クーぺに。次もM2と、王道の車種には乗らず、2ドアのMT車という選択を続けてきた。
![画像: 坂田さんが購入した2台目のフォルクスワーゲン・ポロ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/086b8c6bf94fd05ac4b35310ef8a779e3b6a9144.jpg)
坂田さんが購入した2台目のフォルクスワーゲン・ポロ
![画像: 最初のBMW車には135クーぺを選んだ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/03e0202003b9bcb874019b092a41776f3b81c497.jpg)
最初のBMW車には135クーぺを選んだ
「結婚して子どもができたからワンボックスやミニバンに──という発想には至らず、2ドアのクーペに乗り続けてきました。リアシートにベッド型のチャイルドシートが装着できたから問題ないだろうと。私も妻もどこかマヒしていたんでしょうね(笑)」
BMWはトランクがベビーカーを積めるぐらい広いため、まったく不便を感じなかったそうだ。
![画像: こちらはいまの愛車の1台前に乗っていたBMW M2](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/385e11927696319a1b35db54cba68ce09931a310.jpg)
こちらはいまの愛車の1台前に乗っていたBMW M2
MT車のこだわりを捨ててまで選んだ「ラグナ・セカ・ブルー」
坂田さんはこれまでMT車にこだわってきた。車種を選ぶポイントもMT車があるかどうか。
しかし3年前に買った限定モデルのBMW M4クーペ EDITION HERITAGEはM DCTドライブロジック、つまりAT車だ。MT車を選ばなかったのには理由がある。
それは車体カラーに惹かれたから。限定30台のうち15台のみに採用された「ラグナ・セカ・ブルー」は、2世代前のM3の標準カラーでもあり、坂田さんはたいそう気に入っていた。
「ソリッドで少し緑がかったブルーが印象に残っていたんです。DCT車ではあるけど、これはどうしても欲しい! と思いました」
![画像: 写真では伝わりにくいが、若干緑がった青が特徴のラグナ・セカ・ブルー](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/dc75016ab9e46d0753f944363f279fec3f0be037.jpg)
写真では伝わりにくいが、若干緑がった青が特徴のラグナ・セカ・ブルー
しかし、高い。
欲しいからといって気軽に買える代物ではない。坂田さんが逡巡していると、次のモデルの登場が近づいてきたこともあり、割引が提示されたという。それでも決して安い買い物ではなかったが、この機会を逃すわけにはいかないと決断し、購入に踏み切った。
「結局オプションを付けたら元の価格に戻りましたけど」と坂田さんは笑う。
このM4のラグナ・セカ・ブルーに合わせたのが、ゴールドのBBS RE-V7だ。落ち着いた青にゴールドのホイールが見事にマッチしている。
![画像: 車体のブルーとホイールのゴールドの組み合わせが坂田さんのお気に入り](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/6d03c38bdd72101c5bf4c0b286803c601535e604.jpg)
車体のブルーとホイールのゴールドの組み合わせが坂田さんのお気に入り
「ゴールドだけど上品で嫌味のない色合いが好きですね。BBSのホイールはデザインも含めて主張しすぎないので、好みの色に合わせやすいと思います」
一貫してきたMT車へのこだわりを捨てても欲しかったそのカラーコーディネート。坂田さんは今のクルマに大いに満足しており、次に乗りたいクルマは思い浮かばないという。
「でも、国内限定40台で販売されるBMW M4 CSの抽選に当たったら悩みますけどね(笑)」
![画像: 次のクルマは抽選次第と笑う坂田さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/ce5f66a4ff60242c9ef6a8badaa2c77d29f8f3a5.jpg)
次のクルマは抽選次第と笑う坂田さん
BBSはクルマを引き立たせてくる名バイプレーヤー
坂田さんが初めてBBSホイールを履かせたのはワーゲン・ボーラでRG-Rだった。現BBSジャパンがまだワシマイヤー社の時代である。
BBSホイールとの出合いはさらに昔。父親のワーゲン・ヴェントに標準で装着されていたホイールがBBSだった。標準装備ではあるものの、BBSのホイールキャップがついており、坂田青年はホイール=BBSを強く意識するようになった。
![画像: 坂田さんのBBSホイールデビューはワーゲン・ボーラ(左)に履かせていたRG-R](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/ba9bc06820380bfc3f4a3edc1521cd69cdd6919a.jpg)
坂田さんのBBSホイールデビューはワーゲン・ボーラ(左)に履かせていたRG-R
「クルマ雑誌を読むようになる頃には、ワシマイヤー(現BBSジャパン)の広告を見るたび、自分もクルマを持ったらBBSを履くぞと思っていたんです」
ワーゲン・ボーラの後に乗ったクルマは標準装備のホイールであったが、BMW時代に入ると、BBS熱が加速! BMWは適合するBBSホイールが豊富で選びがいがあると坂田さんは言う。
「選んだRE-V7は、ラグジュアリーとスポーティさのバランスが絶妙で、自分のスタイルにピッタリでした」
![画像: 冬用タイヤにもゴールドのRE-V7を装着している](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/7b280328b0ba038bac945cdc5a25028ec8f0e88b.jpg)
冬用タイヤにもゴールドのRE-V7を装着している
ホイールを替えにプロショップに行くようになると、他にもいろいろ変えたくなるのは、クルマ好きの性だろう。
![画像: BMW専門店として有名なStudie AGにてカスタム](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/38f6eddd3b959d768524b658cbb95b84b6c3cb6f.jpg)
BMW専門店として有名なStudie AGにてカスタム
サスペンションなど足回りから始まり、今のM4はボンネット、フロントグリル、マフラー、リアウイングなど全体的に手を加えている。理想の姿をイメージして、それに合うパーツを探し、取り寄せる── M4は現時点で坂田さんが思い描く完成形といえそうだ。
![画像1: 【最高のお気に入り・私のBBS遍歴Vol.6】BMW M4クーペ × BBS RE-V7](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/8dbdbe42932854987de4ff2eea779736d187d662.jpg)
![画像2: 【最高のお気に入り・私のBBS遍歴Vol.6】BMW M4クーペ × BBS RE-V7](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/205f2587668919168787c4d577c26ff61c09c6f3.jpg)
![画像3: 【最高のお気に入り・私のBBS遍歴Vol.6】BMW M4クーペ × BBS RE-V7](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/d7a888b033dda8c0722e066cc68031270c35f386.jpg)
![画像4: 【最高のお気に入り・私のBBS遍歴Vol.6】BMW M4クーペ × BBS RE-V7](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/11ac9c9ea7e77cae7123b01f94cb9d4fdc393c38.jpg)
流行りに流されず、残すべき古いモデルは残してほしい
最後に、坂田さんが感じるBBSホイールの魅力を聞いた。
「鍛造ホイールとしての軽さはもちろんですが、BBSは塗装の品質が非常に高いと感じています。同じシルバーでも上質さがあり、ゴールドカラーも派手すぎず上品です。デザインも他とは一線を画しつつ、過度に主張しすぎることもない。まさにクルマを引き立ててくれる名バイプレイヤーです」
![画像: 流行りに流されず、残すべき古いモデルは残してほしい](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/665b19aea780bc443cc781c1a4848ae7d46ea8f9.jpg)
ワシマイヤー時代からBBSホイールを見てきた坂田さん。現在のBBSブランドの印象はどうだろうか。
「SUV用のモデルを出したりと、時代に応じて変えるべきところは変えつつ、古き良きものもしっかりと残してくれている印象です。オーセンティックでありながら、唯一無二のブランドだと感じますね」
「これからも流行りを追いかけるのではなく、変わらない部分をしっかり残して欲しい」と坂田さん。
![画像: 愛車は自宅ガレージで大切に保管されている](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783631/rc/2024/10/03/9a88e0e5ae04dd5a267de52486d5deec4da08a83.jpg)
愛車は自宅ガレージで大切に保管されている
普段、クルマに乗るのは主に買い物やドライブ。自宅のある練馬から関越道や中央道に乗り、日帰りで軽井沢や八ヶ岳に出かけることが多いという。
ドライブには18歳になる息子さんも付き合ってくれるが、いまはクルマより鉄道に興味があるようで、BMWとBBSの組み合わせの妙をどこまで理解してもらえているか、少し気掛かりな坂田さんであった。