地域住民のカーライフを支える『ダイアモンド スター』
愛知県豊橋市・大崎街道沿いに突如現れる大きな「BBS」の文字。そしてその上に輝く「DIAMOND STAR(ダイアモンド スター)」。広々とした駐車スペースにはBBSホイールを装着した車両が並び、ショーウィンドウにはBBSホイールやBBSのポスターがずらり。
一目で「BBS推し」と分かる店構えをしているのが、今回ご紹介する『Car Produce DAIMOND STAR(カープロデュース ダイアモンド スター)』だ。
同店は、タイヤ専門店で働いていた先代の社長・山本 利保(やまもと・としやす)さんが独立し、2002年12月に立ち上げたショップだ。創業メンバーは妻でもある現社長の山本 恵子(やまもと・けいこ)さん、メカニックを務める柴田 和義(しばた・かずよし)さんの3人で、これまで地域密着型のお店としてやってきた。
しかし、創業からもうすぐ20年というときに利保さんが急逝。「当時はもう必死で……なにをどうやってきたのか今でも思い出せません」と恵子さん。辛い毎日のなかで、どうにか利保さんがつくったお店を続けなければ……そんな恵子さんを支えてくれたのは、来てくれるお客さんと柴田さんの存在だ。
「私はお店の経理担当で、クルマの知識があるわけではありません。なのでお客様のクルマ相談にも乗れず……そんな私にお客様は『大丈夫だよ』と声をかけてくれるんです。そしてお客様のクルマのことは柴田君がすべて応えてくれる。もうほんとに周りに感謝です」
依頼はすべて受けるのがダイアモンド スター スピリッツ!
同店で働く以前は、全日本ダートトライアルのメカニックを務めていたという柴田さん。現在はダイアモンド スターの店長兼メカニックとしてお店の最前線に立っている。恵子さんにとっては頼れる息子的な存在でもあり、お客さんからも絶大な信頼を置かれている同店のキーマンだ。
そんな柴田さんに、現在お店で行っているサービスは何か?と聞くと、答えは単純明快「ぜんぶ」とのこと。その心は?
「先代の社長は、お客様に『これお願いします』と言われたら全部受ける人でして(笑)。そうやっていろいろやっているうちにお店のサービスもクルマに関することすべてになっていきました」
この「全部受ける」という考えは、お客さんを慮ってのこと。お店を頼ってきてくれたお客さんに「できない」と断りを入れてしまったら、お客さんは要望を叶えてくれるところを再度探すことになる。ダイアモンド スターが総合窓口的に動けば、お客さんの手を煩わせることもない。
「自分たちでできないことは同業他社に聞いたり出来るところを探したり。とにかく“断る”ということをうちはしないようにしています」
お店のHPやSNS等は一切無し!すべては“お客様同士のつながり”から
Webで「ダイアモンド スター 豊橋」と検索しても、出てくるのは外部の情報サイトのみ。各種SNSを見ても、お店の情報はほとんど出てこない。聞けば「手が回らないから(笑)」とのこと。
ともあれ、Web検索で情報を探すことが一般的となっている今、お店の情報を発信しなければお客さんもなかなか増えないのでは? と思うが……ここが同店のすごいところ。お客さん同士の口コミや紹介といった人と人の繋がりでしっかりとお店が回っているのだ。
それもこれも先代の社長・利保さんがお客さんとの関係性を築き、それに恵子さん、柴田さんが応えていたからに他ならない。だからこそ信頼もされ、人が人を呼び、何があってもお店に足を運んでくれる。お客さんの生活の中にダイアモンド スターがあるわけだ。