タカ先輩
車検に合格するためにはアルミホイールにJWL(JWL-T)マークの表示が必要だ。それについては多くの人が知っていると思うし、アフターマーケット品だけではなく、純正アルミホイールにもJWLの表示が有る。
JWLはJapan Light Alloy Wheelの略で、国土交通省の管轄にある技術基準だ。車検に適合するためのこのマークは、製造者(ホイールメーカー)の責任において試験を行い、自社認定で表示できる。
カオルさん
はい。そこまでは私も知っています。
タカ先輩
ではJWL-Tは?と言われると、JWLとの違いを明確に説明できる人は少ないんじゃないかな。
カオルさん
BBSジャパンではあまりラインナップの無いゾーンなので、JWL-Tについてはよくわからないですね。
「JWL-Tは6H車」という漠然としたイメージだけがあります。トヨタ ハイラックスとか…
タカ先輩
JWL-Tについては、トラック・バス用の軽合金ホイールに対する安全基準となる。逆に言えばTの付かないJWLは乗用車用の基準ということ。
現時点では、BBSジャパンではRT-Xのみ、JWL-T規格で設計・製造している。4ナンバー、1ナンバーの貨物車登録のハイエースでもRT-Xを使っていただいて問題ない。
カオルさん
RT-Xについてはわかりました。
では、6Hではない貨物車はどうなりますか?例えばダイハツ アトレーやスズキ エブリィバンでのお問い合わせが多くあります。
タカ先輩
4H/100の貨物車に向けたJWL-T規格のホイールはBBSジャパンでは製造していないんだ。
カオルさん
ご要望が多いのにもったいないのではないでしょうか。
タカ先輩
規制緩和により最大積載量が500kg以下といった一定の条件を満たす車両はJWL-TではないJWL規格でも車検に適合するようになっているからなんだ。
カオルさん
ということはお使いいただいてもかまわないという事ですか?
タカ先輩
そこに問題があって、ホイール単体としては車検に適合するものであっても、ホイールは必ずタイヤとセットで使用される。
BBSジャパンでは現在アフターマーケット向けに13、14インチの製造は行っておらず、最小の径は15インチとなるから耐荷重を稼ぐことのできるタイヤの選択は難しい。
その車両の純正タイヤと外径を合わせさえれば車検に通るのなら良いけど、タイヤの荷重値(ロードインデックス)の問題が無いことを充分確認する必要があり、場合によってはタイヤの径や幅を変えて耐荷重を稼ぐ必要があるんだ。
カオルさん
軽自動車で15インチとしている時点でエアーのボリュームは少ないですね。
タカ先輩
タイヤの径や幅を変えると、はみ出しの問題やスピードメーターの誤差といった、車検の上では耐荷重とはまた別の問題が出てきてしまう。
車両ごとの違いもあるし、販売店様と充分相談されたうえで選んでもらう必要があるので、当社では貨物車への適合は推奨とはしていないんだよ。
カオルさん
仮にホイールをJWL-T規格で造ったとしてもタイヤ側の課題があるとなると残念ですが、お店とよく相談した上でお客様にはご判断をお願いするようにします。