王座奪還に向け再始動!
「群雄割拠」。これはチーム総監督・小澤正弘氏がGT300の戦いを表した言葉だ。この言葉通り昨年は各チーム僅差で争い、スバル/STIチームは惜しくもチャンピオンを逃した。
この現実を受け止め、新たに望む2023シーズン。シェイクダウンはスバル/STIチームの決意表明から始まった。
小澤総監督は「全戦でポイントを獲得し、どんな状況でもトップ10に入る強い戦い方をする」と宣言。2015年からドライバーとしてコンビを組む井口卓人選手・山内英輝選手も「チャンピオン奪還を目指します!」とそれぞれ決意を表明した。
2023仕様のマシンは3つの性能が大きく向上
チーム監督を務める澤田 稔 氏は、2023年のマシンの改良点について、3つの性能向上を図っていると説明。
1つ目は「空力性能の向上」だ。2023年はマシンのレギュレーション変更があり、外装やボディ下面、フロアパネルの改良が可能となった。これにより、これまで以上に高いバランスでダウンフォースの増加を図ることができ、コーナリングスピードの向上とドラッグ(空気抵抗)の低減が期待できるという。
残念ながら今回のシェイクダウン時での外装は22年仕様のままであったが、新たな装いがどうなるのか非常に楽しみである。
2つ目のアップデートは「シャシー性能の向上」だ。BRZが得意とするコーナリング性能をより向上するため、サスペンションセッティングの見直しを検討中だという。課題はタイヤとホイールの剛性を上げること。
この日は、ダンロップの新タイヤとBBSの新型ホイールを装着した新仕様のマシンを見ることができた。
3つ目は「エンジンの信頼性と性能向上」だ。今シーズンから採用される※CNF(カーボンニュートラルフューエル)に対応しつつ、より信頼性を上げていきたいとのこと。
※バイオマス由来の非化石燃料
また、制御系を一新したことで、加速力やコントロール性能の向上を図り、今後はより高いレベルにしていくと宣言。開幕戦に向けて目下調整中だという。